レストランボードでは、食べログをはじめ複数のグルメサイトから届く予約メールを自動で取り込み、一元管理できる「グルメサイトメール取り込み機能」が利用できます。
本記事では、レストランボードと食べログの連携設定の手順や注意点、さらにぐるなびなどの多媒体との違いをわかりやすく解説します。
目次
- 1 レストランボードと食べログ連携の概要
- 2 レストランボードと食べログを連携させる方法
- 3 連携時によくあるトラブルと対処法
- 4 レストランボード×食べログ連携のメリット・デメリット
- 5 他のグルメサイト連携との比較と設定方法
- 6 レストランボードと食べログの連携に関してよくある質問
- 6.1 Q1. レストランボードで他社グルメサイトとの連携もできますか?
- 6.2 Q2. 食べログの予約がレストランボードに取り込まれません。どうすればいいですか?
- 6.3 Q3. Airレジとレストランボードの違いは何ですか?
- 6.4 Q4. Airレジと食べログは連携できますか?
- 6.5 Q5.「レストランボード グルメサイト連携」が表示されないのはなぜですか?
- 6.6 Q6. 食べログで予約キャンセルがあった場合、レストランボードに反映されますか?
- 6.7 Q7. 食べログノートでホットペッパーグルメの連携はできますか?
- 6.8 Q8. レストランボードのAndroidアプリはどこからダウンロードできますか?
- 7 まとめ
レストランボードと食べログ連携の概要
飲食店の予約管理を効率化するうえで、レストランボードと食べログの連携は非常に重要です。
まずは、この連携でできることや、他のグルメサイト連携との違いを整理して理解しておきましょう。
レストランボードとは?
レストランボードは、リクルートが提供する飲食店向けの予約・顧客管理システムです。
来店予約の受付、席の配置管理、顧客データの蓄積、リマインドメール送信など、日々の予約業務を効率化できる点が特徴です。
また、Airレジやホットペッパーグルメといった他のリクルート系サービスとスムーズに連携でき、店舗運営のデジタル化を後押しするツールとして多くの飲食店に導入されています。
食べログと連携できる範囲(メール取り込み機能)
レストランボードと食べログの連携は、「グルメサイトメール取り込み機能」を通じて行われます。
これは、食べログ経由で入った予約情報がメールで届く際、その内容をレストランボードが自動的に読み取り、予約情報として登録する仕組みです。
取り込み可能な情報には以下のような内容が含まれます。
〇予約者の氏名・人数・日時
〇予約経路(食べログなど)
〇予約ステータス(仮予約/確定)
つまり、API連携のようなリアルタイム連動ではなく、「予約通知メールを自動解析して登録する」形式が採用されています。
これにより、手動での転記作業を減らし、複数サイトからの予約をまとめて一元管理できます。
ホットペッパーグルメ連携との違い
レストランボードはホットペッパーグルメとの連携に最も最適化されており、在庫連携・自動反映・ステータス更新まで対応しています。
一方、食べログ連携はメールベースのため、以下のような違いがあります。
項目 | ホットペッパーグルメ | 食べログ |
連携方法 | API連携(公式連携) | メール取り込み |
予約反映のタイミング | 即時反映 | メール受信後に反映 |
在庫・席数連動 | あり | なし |
予約変更・キャンセル反映 | 自動反映 | メール取り込み内容に依存 |
したがって、完全自動の在庫連携までは行えない点を理解して運用する必要があります。
ただし、設定を正しく行えば、食べログ経由の予約も自動でレストランボードに反映させることができ、実務上の手間は大きく削減できます。
レストランボードと食べログを連携させる方法
ここでは、実際にレストランボードと食べログを連携するための設定手順を詳しく解説します。
メール取り込み設定の手順
レストランボードと食べログを連携するには、グルメサイトメール取り込み機能を利用します。
設定は次の手順で行います。
1.レストランボードにログイン
管理画面トップから「設定」>「グルメサイトメール取り込み設定」を開きます。
2.専用メールアドレスを確認
レストランボードが自動で発行する「取り込み専用メールアドレス」が表示されます。
このアドレス宛にグルメサイト(食べログなど)からの予約通知メールを転送すると、内容が自動で読み込まれます。
3.食べログ管理画面で転送設定を行う
食べログのオーナーページ(食べログノート)にログインし、
「予約通知メールの送信先」にレストランボードで発行されたメールアドレスを追加します。
4.テスト送信で確認
設定完了後、食べログからテストメールを送信し、レストランボード側の「メール取り込み履歴」に反映されるかを確認します。
※複数のグルメサイト(ぐるなび、Rettyなど)を同時に利用している場合も、同じ手順で転送先を設定できます。
取り込み対象となる予約メールの条件
レストランボードが正しく読み取れるのは、特定フォーマットの予約メールのみです。
以下の条件を満たさない場合、予約情報が自動登録されないことがあります。
条件項目 | 内容 |
対応形式 | テキスト形式(HTMLメールは非対応の場合あり) |
送信元アドレス | 食べログ公式の予約通知ドメイン(例:@tabelog.com) |
メール件名 | 「【食べログ】予約が入りました」など標準フォーマット |
言語 | 日本語(英語・多言語対応不可) |
取り込みに失敗する場合は、まずメールの件名やフォーマットが公式仕様と一致しているか確認することが重要です。
設定確認・テスト送信の方法
設定が完了したら、必ず動作確認を行いましょう。
1.ダミー予約を作成
食べログ上で自店舗を対象にテスト予約を行います。
2.レストランボードで反映確認
管理画面の「予約リスト」または「グルメサイトメール取り込み履歴」を確認します。
「取り込み成功」と表示されていれば設定完了です。
3.反映されない場合の対処
・転送設定先アドレスの誤り
・HTMLメール形式の非対応
・迷惑メール設定でブロックされている
といった原因が考えられるため、それぞれ確認して再設定します。
補足:複数店舗・複数サイトを運用する場合
食べログ以外にもぐるなびやホットペッパーを併用している店舗では、 店舗ごと・サイトごとに専用メールアドレスを発行し、誤送信を防ぐことが推奨されています。
また、サイトコントローラー(TableCheck、トレタなど)を併用している場合は、 メール取り込みと在庫連携が重複しないよう注意が必要です。
連携時によくあるトラブルと対処法
連携設定を行っても、予約が反映されない・メールが取り込まれないといったトラブルが発生することがあります。
ここでは、代表的な原因とその解決方法を紹介します。
「食べログの予約が反映されない」ときの原因
レストランボードに食べログの予約情報が反映されない場合、次のような原因が多く見られます。
主な原因 | 詳細 | 対処法 |
メール転送設定ミス | 食べログ側でレストランボードの取り込みアドレスが 誤っている/登録されていない |
食べログオーナーページで転送先アドレスを 再確認し、再設定する |
HTMLメール形式 | 一部のメールがHTML形式で送信されており、 本文解析ができない |
食べログの予約通知メールを「テキスト形式」で 受け取る設定に変更する |
メールフィルタの影響 | 店舗のメールサーバーで迷惑メール扱いになり、 レストランボード側が受信できていない |
「@tabelog.com」ドメインを受信許可リストに追加 |
食べログの仕様変更 | 予約メールのフォーマット変更で、 レストランボードの解析対象外になっている |
レストランボード公式FAQで対応状況を確認する (FAQリンク) |
メールが取り込まれない/重複登録される場合
予約メールが取り込まれない、または同じ予約が二重に登録されるケースもあります。
主な原因と対処法は以下の通りです。
症状 | 原因 | 対処法 |
メールが 取り込まれない |
食べログ側からの通知メールが 一部フォーマット外(変更・キャンセル通知など) |
「変更」「キャンセル」メールも 対象に含める設定に変更する |
重複登録される | 同じ予約通知メールが 複数回転送されている |
食べログ側で送信先が二重設定に なっていないか確認 |
取り込み内容が不正確 | メール本文の一部が欠損・改行崩れ | メール転送時に自動署名や絵文字を 付けないようにする |
トラブル時のサポート問い合わせ先
どうしても問題が解決しない場合は、以下の公式窓口に問い合わせましょう。
サポート内容 | 問い合わせ先 |
レストランボード側の不具合・設定相談 | レストランボード サポートページ |
食べログ側のメール送信・転送設定 | 食べログオーナーサポート |
複数サイト連携(在庫・予約重複など) | 各サイトコントローラー提供元(例:トレタ、TableCheck) |
問い合わせの際は、
・該当予約の日時・予約者名
・メール件名・転送先アドレス
・レストランボード取り込み履歴のスクリーンショット
を添付するとスムーズに対応してもらえます。
レストランボード×食べログ連携のメリット・デメリット
この連携には多くの利点がありますが、一方で制限や注意点も存在します。
ここでは、メリットとデメリットを整理し、導入判断の参考にしましょう。
レストランボード×食べログ連携のメリット
・複数サイトの予約をまとめて管理できる
レストランボードと食べログを連携する最大の魅力は、メール取り込み機能を設定すれば、複数のグルメサイトからの予約情報を一つの管理画面に集約できることです。各サイトを行き来する必要がなくなり、予約確認・入力作業の時間を大幅に削減できます。
・転記ミス・確認漏れを防止できる
手作業で予約を台帳に転記していると、入力漏れや二重登録といったヒューマンエラーが起こりがちです。
しかし、レストランボードの自動取り込み機能を使えば、食べログから届く予約メールの内容を自動で解析して登録してくれます。
氏名や来店日時、人数などの基本情報が正確に反映されるため、確認ミスのリスクが軽減されます。
・営業時間外の予約にも対応できる
営業時間外の深夜や定休日に入った予約も、メールが届き次第レストランボード側で自動登録されます。
翌日の営業前にまとめて確認できるため、予約対応のスピードと正確性が向上します。
レストランボード×食べログ連携のデメリット
・リアルタイム在庫連動には対応していない
レストランボードと食べログの連携は、APIによるリアルタイム連携ではなく、メール情報の自動読み取りという仕組みです。
そのため、食べログ上で「満席」や「空席あり」といった在庫状況を変更しても、レストランボード側の席情報は自動で同期されません。
・予約変更やキャンセルは完全には反映されない
予約の変更やキャンセルが発生した場合、その通知メールのフォーマットが標準仕様と異なると、 レストランボードがうまく内容を解析できず、反映されないケースがあります。
特に「変更メール」と「キャンセルメール」は形式が異なることが多いため、重要な予約変更は手動確認する運用が望ましいです。
・メールの形式に左右される
レストランボードが正しく取り込めるのはテキスト形式のメールです。
食べログ側の設定や環境によっては、予約通知メールがHTML形式で送信されることがあり、
その場合、本文が正常に読み取れず、予約情報が登録されないことがあります。
設定時には、食べログの通知メールをテキスト形式で受信するように変更しておくと安心です。
導入に向いている店舗・そうでない店舗
個人店・小規模店舗には特におすすめ
レストランボード×食べログ連携は、人手が限られた店舗ほど導入効果が大きい仕組みです。
手動での予約入力作業を自動化できるため、オーナーやスタッフの負担を軽減できます。
予約件数が多くない店舗や、グルメサイト経由の予約が中心の店舗には非常に相性が良いです。
在庫管理を厳密に行いたい大型店には不向き
一方で、リアルタイムでの在庫連携やキャンセル反映を重視する中〜大型店では、
この仕組みだけでは十分とは言えません。
複数のグルメサイトを同時運用しており、在庫管理を統合したい場合は、TableCheck や トレタなど、API連携対応のシステムを導入する方が適しています。
他のグルメサイト連携との比較と設定方法
レストランボードは食べログだけでなく、複数のグルメサイトと連携可能です。
ここでは、主要なサイトごとの設定方法や違いをわかりやすく比較します。
① ぐるなび・食べログ・OZmall・Rettyとの連携方法(共通)
これら4つのサイトは、標準のメール転送方式で設定できます。
手順はほぼ共通しており、レストランボードの「取り込み専用メールアドレス」を
各グルメサイトの「予約通知メール送信先」に登録するだけで連携が完了します。
設定手順
1.レストランボードにログインする
メインメニューから「設定」>「グルメサイトメール取り込み設定」を開きます。
2.専用メールアドレスを確認する
「取り込み専用メールアドレス」が自動で発行されています。
このアドレスをコピーしておきます。
3.各グルメサイトで転送設定を行う
食べログ:オーナーページ(食べログノート)からメール送信先を追加
ぐるなび:管理画面の「予約通知メール設定」から送信先を追加
OZmall:店舗管理画面の「予約通知メール送信先」に登録
Retty:店舗管理ページの「通知メール設定」から送信先を設定
4.テスト予約で反映を確認する
各サイトでテスト予約を行い、レストランボード側の「メール取り込み履歴」で予約が自動登録されているか確認します。
注意点
各サイトの予約通知メールは、テキスト形式で受信できるように設定しておきましょう。HTMLメールの場合、予約情報を正確に読み取れないことがあります。
また「予約変更」「キャンセル」メールの一部はフォーマットが異なるため、反映されないことがあります。
メールが取り込まれない場合は、まず転送先アドレス・件名フォーマット・送信形式を確認しましょう。
② 一休・PayPayグルメとの連携方法(専用形式)
一休レストランとPayPayグルメからの予約メールは、本文構造や送信フォーマットが一般のサイトと異なります。
そのため、設定方法は同じ「メール転送」ですが、本文の自動解析ルールが異なる専用処理が行われます。
設定手順
1.レストランボードで専用メールアドレスを確認
「設定」>「グルメサイトメール取り込み設定」画面で発行されたメールアドレスをコピーします。
2.一休・PayPayグルメの管理画面で転送設定を行う
一休.comレストラン:管理画面の「通知メール設定」からレストランボードのメールアドレスを登録
PayPayグルメ(Yahoo!ロコ管理画面):店舗設定内の「予約通知メール送信先」に登録
3.テスト送信で取り込みを確認
テスト予約またはテスト送信機能を使って、レストランボード側に予約が反映されるか確認します。
注意点
一休・PayPayグルメともにHTML形式メールで送信されるため、一部の詳細情報(コース名・顧客メモなど)が取り込まれない場合があります。
特にPayPayグルメは、件名や本文の書式が他サイトと異なるため、メール取り込み履歴を定期的に確認することをおすすめします。HTML形式を変更できない仕様のため、内容が欠落している場合は手動補正が必要です。
レストランボードと多媒体の連携について更に詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。
レストランボードと食べログの連携に関してよくある質問
連携設定を行う中で、よくある疑問やトラブルに関する質問が多く寄せられています。
ここでは、代表的な質問に対して順に回答します。
Q1. レストランボードで他社グルメサイトとの連携もできますか?
はい。レストランボードは食べログ以外にも、ぐるなび・OZmall・Retty・一休・PayPayグルメなど、複数のグルメサイトと連携できます。
すべて「グルメサイトメール取り込み機能」を使った設定で、各サイトから届く予約メールを自動で読み取り、予約情報として登録します。
ただし、ホットペッパーグルメのみAPI連携対応のため、在庫連動まで可能です。
Q2. 食べログの予約がレストランボードに取り込まれません。どうすればいいですか?
まず、食べログノート(オーナーページ)で設定した送信先メールアドレスが正しいかを確認しましょう。
レストランボードの「グルメサイトメール取り込み設定」画面で発行された専用アドレスを転送先として登録する必要があります。
また、食べログの予約通知メールはテキスト形式に設定することが重要です。
HTML形式のままだと、レストランボード側で内容を解析できず、取り込みに失敗することがあります。
Q3. Airレジとレストランボードの違いは何ですか?
Airレジとレストランボードは、どちらもリクルートが提供する店舗向けシステムですが、役割が異なります。
Airレジは会計・売上管理を行うPOSシステム、レストランボードは予約・顧客管理を行うシステムです。
レストランボードで受けた予約情報はAirレジと連携でき、来店時の会計データと紐づけて管理できます。
そのため、レストランボードは「予約管理」、Airレジは「会計管理」を担うツールとして、併用することで店舗運営をより効率化できます。
Q4. Airレジと食べログは連携できますか?
Airレジと食べログを直接連携する機能はありませんが、Airレジ+レストランボードを組み合わせることで、間接的に管理が可能です。
食べログの予約をレストランボードに自動取り込みし、その来店情報をAirレジ側の会計管理に紐づけて運用します。
この方法で、予約〜会計までを一貫してデジタル管理できます。
Q5.「レストランボード グルメサイト連携」が表示されないのはなぜですか?
管理画面のバージョンや利用端末によって、「グルメサイトメール取り込み設定」が表示されない場合があります。
その際は、レストランボードアプリを最新版にアップデートしてください。
特にAndroid端末の場合、Google Playから最新バージョンをダウンロードまたは更新することで解決するケースが多いです。
Q6. 食べログで予約キャンセルがあった場合、レストランボードに反映されますか?
食べログのキャンセル通知メールもレストランボードで取り込み可能ですが、
通常の予約メールと異なるフォーマットのため、正確に反映されない場合があります。
キャンセルが確認された際は、レストランボード上で該当予約を手動で削除またはステータス変更してください。
キャンセル取り込みが不安定な場合は、週に一度「取り込み履歴」を確認しておくと安心です。
Q7. 食べログノートでホットペッパーグルメの連携はできますか?
いいえ。食べログノートは食べログ専用の管理ツールであり、ホットペッパーとの直接連携はできません。
ホットペッパーグルメとの連携は、レストランボードを介して行うAPI連携が唯一の方法です。
この設定を行うことで、ホットペッパーの在庫・予約情報をリアルタイムでレストランボードに同期できます。
Q8. レストランボードのAndroidアプリはどこからダウンロードできますか?
レストランボードのAndroid版アプリは、Google Play ストアから無料でダウンロードできます。
iPad・iPhoneとはUIが一部異なりますが、基本的な機能や連携設定は同じです。
最新バージョンに更新することで、グルメサイト連携機能の不具合が改善されることもあります。
まとめ
レストランボードとグルメサイトを連携すれば、複数サイトからの予約情報を自動で取り込み、管理業務を大幅に効率化できます。
ただし、サイトごとにメール形式や設定方法が異なるため、初期設定と定期確認が重要です。
正しく運用すれば、予約ミスを防ぎながらスムーズな予約対応が実現できます。